【個人情報保護体制グローバル化の設計図】世界各国における個人情報保護法制の動向

10 September 2021 09:00

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企業のグローバル化が加速している現在、企業にとって個人情報の保護は避けられない重要なテーマとなっています。レクシスネクシス・ジャパンでは『個人情報保護体制グローバル化の設計図』と題するホワイトペーパーシリーズを上梓しました。この記事では個人情報に関する世界各国の動向について解説しています。

同書の著者は独フランクフルト・デュッセルドルフにある「西村あさひ法律事務所」の欧州拠点代表で、日系企業の欧州への進出、GDPR対応を含む欧州の法律問題への対応のほか、各国のデータ保護法の法制調査・対応やグローバルでのサイバーアタックへの対応案件を多く取り扱う石川智也弁護士。そして、2014年から2018年まで経済産業省にて営業秘密の保護強化、限定提供データの創設に係る改正を担当し、現在は不正競争防止法のほか、グローバルのデータ保護法制を含む情報法全般、ロビイング、知的財産などを主に取り扱う津田麻紀子弁護士のお二方です。

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』では、世界各国が制定した個人情報保護の法制化に至る経緯とその内容、そして今後の展開と重要課題への対処法などについてわかりやすく解説されています。

Ⅰ.世界各国における個人情報保護法制の導入

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近時、世界各国で個人情報保護法制の導入が進んでおり、2021年時点で、世界で140を超える国が個人情報保護に関する法律を導入しているといわれています。

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』は、世界各国での法制化の動向について言及した解説書です。

Ⅱ.グローバルでの個人情報保護法制の歴史・枠組み

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国ごとに法体系は異なり、商慣習や行動様式にも違いがあるため、OECDの全加盟国が全く同じ法律で運営することは困難です。そこでOECDは個人情報保護の法制化のための原則を提唱し、各国がその原則に準じて法制化を図ることを求めました。

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』では、各国が協調すべき個人情報保護体制の歴史や枠組みについて、わかりやすく解説しています。

1.個人情報保護法制の歴史

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』では以下の4項目を解説しています。

(1)OECDプライバシー・ガイドラインとOECD8原則

1980年にOECDは「プライバシー保護と個人データの国際流通についてのガイドラインに関するOECD理事会勧告(OECDプライバシーガイドライン)」を採択しました。

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』においては、OECDが定めた「個人情報保護に関する8つの原則」を挙げ、その内容について詳説されています。

(2)ヨーロッパ条約108号

欧州評議会においてはヨーロッパ条約108号「個人データの自動処理に関する個人の保護のための条約」が1980年9月に採択されました。

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』ではその概要が把握できます。

(3)APECライバシー・フレームワーク

OECDの8原則に追随し、APEC(アジア太平洋経済協力)においても、「APECプライバシー・フレームワーク」が2004年10月に採択されています。

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』には、この中でも特に重要な「越境プライバシールール」の内容について言及されています。

(4)EUの法制

個人情報保護の法制化においては、EUが世界をリードする存在です。1995年から2018年にわたりEUが個人情報保護の法制化に関してどのような動きをしてきたのか、全体的な流れを『個人情報保護体制グローバル化の設計図』にて確認することができます。

2.各国の法制において存在することの多い概念・規制の項目

法体系が異なる国々が、個人情報の保護という概念において、どのように価値観を共有して法制化するのかという大きな課題があります。

そこで『個人情報保護体制グローバル化の設計図』では、個人情報保護に関する概念・規制の項目とその概要について図表でまとめられており、概要を理解することができます。

Ⅲ.GDPRが各国法制に与えた影響

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EUは加盟国内の個人データ保護のための法律として1995年に「EUデータ保護指令」を施行しました。そしてさらに個人のプライバシー保護を厳格化する目的で「GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)」が2018年5月に施行となりました。EUデータ保護指令により、EU加盟国は国民のプライバシー保護に関する国内法を制定することとなり、2018年にはそれに代わってより厳格な規律であるGDPRが加盟国に適用されるに至ったのです。

『個人情報保護体制グローバル化の設計図』においては、GDPRが世界各国の個人情報保護の法制化にどのような影響を及ぼしているかについて言及されています。

まとめ

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経済のグローバル化・デジタル化は世界的規模で加速しており、個人情報を含むデータの流通もよりいっそうボーダーレスに行われるようになっています。近時は、個人情報の保護を軽視した企業経営は成り立たず、それゆえに各企業は個人情報保護の法制化に関する動きを熟知しておく必要があります。

レクシスネクシス・ジャパン編集による『個人情報保護体制グローバル化の設計図』の連載第1回において、個人情報保護の法制化に関する国際的な動向について、その背景と内容について詳しくかつわかりやすく解説しています。この機会にぜひご一読ください。

注釈:「【個人情報保護体制グローバル化の設計図】世界各国における個人情報保護法制の動向」はLexisNexisビジネスロー・ジャーナル2020年7月号に掲載された連載記事です。解説の内容は掲載時点の情報です。

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