【アーカイブ版】法務のためのブックガイド2018

18 March 2022 09:00

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レクシスネクシス・ジャパン株式会社が刊行した『法務のためのブックガイド2018』では、2017年に出版された書籍を中心に、特に企業法務に関連した本を厳選し、紹介しています。

同ブックガイドは、それぞれの分野で活躍されている以下の5名の識者が厳選した書籍を、各人の卓越した識見にて座談会形式で解説を施した内容です。

  • 国内法務と知財部門で幅広く経験を持ち、海外事業をになうA氏
  • 組織マネジメントに注力する管理職で、個別の法分野をフォローするB氏
  • 契約、紛争・訴訟対応と知財案件を担当し、社内制度も手がけるC氏
  • 株主総会・取締役会、コーポレートおよびグループガバナンス業務を担当するD氏
  • 契約、法律相談、トラブル・紛争対応、コンプライアンス等を担当するE氏

ご覧のように、いずれも企業法務のエキスパートかつビジネスの現場で研鑽を積まれた方々です。それでは『法務のためのブックガイド2018』の概要を、同ブックガイドの各章別に紹介しましょう。

民法(債権法)改正

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1896年に施行されて以降、120年間もの長きにわたって実質的に改正されていなかった民法の一部「債権法」が2017年5月に改正された(施行は2020年4月から)ことを受けて、改正法に関する書籍が2017年には数多く出版されました。これを受けて『法務のためのブックガイド2018』では、企業の法務部担当者向けの書籍が、幅広い視点から紹介されています。

「民法(債権法)改正」の分野では、行政機関のWeb資料に始まり、法制審議会に参加していた弁護士らによる逐条解説書、某弁護士会によるリファレンス機能を充実させた解説書、民法学者が改正法のポイントを解説した本などが取り上げられています。

また、実務に有益な示唆と客観的な理解が得られる本、若手の学者たちが各論点を満遍なくカバーした本、学者・弁護士総動員で作った「一問一答」的な本、改正された論点に絞って掘り下げた本など、幅広い視点でセレクトされています。

改正民法と契約実務

この項目で紹介された、改正民法の実務への影響をQ&A形式で掘り下げた本は、法務省で今回の改正に密に関わっていた新進気鋭の弁護士が編著者を担当しており、わかりやすくまとめられています。

また、契約実務に与える影響について、契約書の文言レベルで検討した本も紹介されています。

さらに、今回の法改正による各企業への影響度や業界が進む方向性などについて、5名の選考者による議論は、法務担当者が興味深く読める内容です。

契約書審査

契約関係の書籍で改正民法に言及した本が少ない中、条項ごとの重要度を3段階で示し、契約書作成マニュアルとして活用できる本が「今までにない良書」という賛辞と共に紹介されています。

他に挙げられている書籍は、法務初心者や中堅担当者向けに、裁判例などを紹介しながら解説された本や、さらに上のレベルを目指す人に適した本です。

会社法・金商法関連

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企業の事業に直接関わりがあるのが「会社法」です。会社法関連の書籍で一番目に紹介されているのは、具体的な対処法も示された「会社法実務の担当者必携の書」と賞賛された本です。

また、法律事務所に寄せられたと思しき、実務的な質問と回答をQ&A形式でまとめた本は、その生々しい内容が絶賛されています。

さらに、ガバナンスとコンプライアンスという法務隣接分野について過不足なくまとめた本も高く評価されています。

そして、財務部門に影響があるのが「金商法(金融商品取引法)」です。この分野では、ファイナンスや資本市場などにも目を配るために活用できる本が紹介されています。そして、かつて一世を風靡した某ファンドの主宰者による本は、読み物として面白く株式の業務について「教養を学ぶ書籍」との評価です。

最後に挙げられているのは、企業分析方法を漫画のストーリーに乗せて描いた本です。この本では金融の専門用語や投資テクニックがわかりやすく解説されており、株式周辺業務のための導入の書として紹介されています。

個人情報保護

2017年の一大トピックとなった「個人情報保護法改正」に関しては、必要に応じて辞書的な使い方のできる本が紹介されています。

また、各ケースを基にした本は、同法のイメージをつかみやすくて読みやすいとして挙げられており、ガイドラインとデータ漏えいの対応に関するQ&Aも有益との評価です。

そして、2018年5月から適用開始となった「GDPR(EU一般データ保護規則)」に関しての日米欧の法規制の概要や留意点がまとめられた本が紹介されています。

同書では、クラウドサービスによる個人データの保管・管理する場合や、IoT対応製品の利用に伴う個人情報収集するケースなどが具体的に解説されており、法務担当者には大いに参考なるでしょう。

IT関連

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システム開発に関する法務実務家向けの書籍として「他の追随を許さない」との評価を受けた本が筆頭に挙げられています。そして、改正民法とIT実務の関わりについて言及されている点も注目すべきところです。

さらに、ITビジネスでの契約実務担当者向けと紹介された本は、システム開発に従事した経験がある弁護士がメインで執筆しているため、実務上問題になるポイントの指摘が的確であると評価されています。

また、IT関連の契約業務の経験が浅い法務部門担当者向けに、裁判例が引用された用語辞典や、ロボット法に関する本も一読の価値ありとの高い評価です。

さらに、最先端アートやサブカルチャーなど、これまで法律がうまく絡めていなかった分野に言及した本は、内容について選考者たちの討議の対象となっています。この本は、総論と各論の2部構成となっており、自身の価値観を再認識させるとの評価が印象的です。

知的財産法・景表法 

知的財産法や景表法(景品表示法)も、対応を誤ると企業に多大な損失を与えかねない重要な法律です。『法務のためのブックガイド2018』では、この分野での活動が長い弁護士たちが、65のトピックに答えを出すという内容の本として紹介されています。

また、広告という切り口で法規制と景表法の留意点を丁寧に解説した本は法務担当者には広く読まれて欲しいとの評価です。

他には、特許事務所の経験とノウハウが惜しみなく開示された知財担当者に有益な本と、クリエイターやアーティストの立場から知的財産法を理解したうえで、あるべきデザイン保護法制について論じた本も紹介されています。

労働・交渉・訴訟

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2017年は、政府肝いりの「働き方改革」が導入されたことで、労務コンプライアンスが特に厳しくなった年でした。『法務のためのブックガイド2018』でも、労務関連の書籍が複数紹介されています。最初に取り上げられた労働者側の弁護士による本は、労働者側の論理を理解する上で有益な1冊です。

また、法律と会計をつなぐ良書や企業内法務という立場から交渉を整理した本や訴訟実務に携わる法務担当者に適した本も紹介されています。

国際法務

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国際法務に関しては、多くの法律関連の書籍で有名な大手出版社による法務業務上での必要な知識のベースが網羅された本が、識者の討論を交えて紹介されています。

また、英文契約の解説書として挙げられた本は、英文契約書のドラフトや相手方提示のドラフトを修正する際に参考できる書としての評価です。

さらに、OEM契約や共同開発・開発委託契約等の一定の契約類型を題材にした実務書、各国の人事労務管理の実情を克明に描き法務担当者の情報源としても貴重な本などが紹介されています。

企業不祥事ほか

2017年は、日本の某大企業の経営危機が話題になったこともあり、マスコミでは不祥事を起こす大企業の体質への批判が相次ぎました。『法務のためのブックガイド2018』では、このような風潮の中で出版された本として、経営危機となった当該企業の元社長を主人公とした本が紹介されています。特に、同書で言及されている、会社の命運を左右する企業の営みにおける明暗に触れた内容が注目の対象です。

また、会計不正にフォーカスした本も取り上げられています。さらに、この20年間での会計不正事件を分析し、独自の視点で検討した本の内容は、法務担当者が見習うべき部分も多いでしょう。

そして、某弁護士による自身の体験を述べた書籍は、一種の歴史書として楽しく読めると同時に若手・中堅弁護士が新しい分野を切り拓くためのヒントも含まれているとの評価です。

最後に、企業の法務部門担当者が、弁護士という職業を理解するために役立つ内容の本も紹介されています。

まとめ

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レクシスネクシス・ジャパンでは、『法務のためのブックガイド2018』として、2017年に世に出た書籍群の中から、企業の法務部門担当者にとって、読んで有益と思える良書を中心に紹介しています。企業法務のスペシャリストである5名が、各人の見識の上にセレクトした本に対し、それぞれの想いをお互いにぶつけ合って熱く討議した座談会形式の解説書となっています。新人からベテラン、そして経営者に至るまで、企業法務に関わる企業人なら、このブックガイドをきっかけとして、紹介された書籍に触れて業務にあるいは事業に生かせることが期待できます。インターネットにて手軽にダウンロードできる『法務のためのブックガイド2018』を、この機会にぜひご一読ください。

注釈:「2017総括 購入書籍分野別批評会」はLexisNexisビジネスロー・ジャーナル2018年2月号に掲載された連載記事です。解説の内容は掲載時点の情報です。

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